英会話 Part 2 口元を隠す

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なぞなぞのような、哲学問答のようなH先生の言葉は、英語が話せないことが、やっぱり恥ずかしいことなのか、それとも、反対に英語が話せないからといって、ウツウツとすることはないじゃないかという意味なのでしょうか。どちらにも加担しないスタンスの問いかけが、フカクフカク考え込ませますよね。

英会話をはじめると、いろいろな方が、勉強の方法をアドバイスしてくれます。後のち役にたったのは、同じ教室のMr.Oのアドバイス。Mr.Oは某有名進学校のサイエンスの先生だった方で、当時聖徒を相手に地学の授業を英語でやっていたというすごい人です。(先生もスゴイけど、生徒もスゴイ!)おまけに、その進学校の野球部を甲子園まで連れて行ったとかで、なんかすごく有名な話だそうです。

Mr.Oは授業中の恥じ入りそうな私の様子を見て、次のようなアドバイスをしてくれました。 大きな声で話しなさい。それから口元を手で隠しちゃいけないよ。

確かに大きな声で話しますと、間違えるとすぐ先生から指摘をうけました。でもこれもケッコウ恥ずかしいですね。まず発音の悪さがバレバレですもの。私は、つい最近まで、on the deskは『オン ザ デスク』というものだと思っておりましたが、『アン ザ デスク』と発音することを知りました。!!!

さてある日の授業のこと、それまで大きな声で話すように心がけていたスタッフWでしたが、その日はなぜか口元を隠しがち。授業を終えて、駅へ帰る道すがら、彼女はアメリカ人のS先生についに打ち明けました。あたりがすっかり暗闇なのを確かめながらこう切り出しました。

I’ve lost my front teath today!(今日、前歯をなくしちゃったんです!)

彼は駅に着くまで笑いどうしでした。