英会話Part14 Which is NO.1?

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2014年の冬、展示会映像やブースデザインの研究のため、『Euro Mold』視察の目的でフランクフルトに滞在しました。
Euro Moldは金型メーカーが数多く出展する欧州最大の展示会です。当時3Dプリンターが脚光を浴び始めたばかりで、3Dプリンターで作られたチョコレートの乗用車や、精細なスケルトン、巨大な昆虫などがあるブースは目を楽しませてくれました。

展示会場にはビジネス関係者だけでなく、先生に引率されて現地の小学生たちがフィールドワークのために来場していました。小学校教育の事情に疎い私たちも、この光景は驚きで、ドイツの未来をうらやましく感じずにはいられませんでした。

フランクフルト中央駅熱気にあふれた展示会場を後にして、中央駅に戻った私たちの目に、駅構内で営む量り売りのナッツ店が飛び込んできました。お店はそれは小さな小さなブースで、ブースの四方の腰高壁は小さく区切られたガラスのショーケースになっており、さまざまな味の砂糖衣に包まれたナッツが種類ごとにケースに陳列されています。ショーケースに囲まれたブースの中央には年配の男性が一人で店番をしているという、実に合理的で、可愛らしい、究極の屋台型ブースなのでした。
一つ一つ、どんな豆で、何味の砂糖衣か説明してくれる店主を前にして、どれも美味しそうなので迷いに迷った私たちは、
 

”Which is No. 1?”

と問いかけました。すると、彼はニヤリと笑うと、

“I’m No. 1!”
とおおいに胸を張って見せたのでした。