なぜあの商品は選ばれる?「大差ない時代」に差をつけるストーリー戦略と映像の力

なぜあの商品は選ばれる?「大差ない時代」に差をつけるストーリー戦略と映像の力

今回は、品質や価格での差が出しにくい時代における「売り方」について、上中とウダちゃんが語ります。
差別化が難しい商品・サービスが並ぶ今、ストーリーが持つ力、そしてその伝え方としての映像の役割を探ります。


スペックが似通った時代に、どうやって売る?

ウダちゃん:
上中さん、最近ってどの商品も似たような性能とか値段で、どれが良いのか分からないこと多くないですか?
これだけモノが溢れてると、「どうやって選ばれる商品を作るか」って、めちゃくちゃ難しくなってる気がします。

上中:
うん、それすごく本質的な問いだね。
実際、商品やサービスの“中身”だけでは差がつけにくくなってるのは確か。
技術の進化や情報の共有スピードが速い分、すぐに真似されて、横並びになっちゃう。

ウダちゃん:
たしかに…スーパーやコンビニの棚を見ても、パッと見どれも似たような商品ばっかりですもんね。
でもその中で、ちゃんと売れてる商品ってありますよね?あれって何が違うんですか?

上中:
そうなんだよ。見た目も価格も似てるのに、手に取ってもらえる商品ってある。
そういう場合に効いてるのが、「背景にあるストーリー」なんだよね。
生産者の想い、素材にまつわるエピソード、社会的な意味合い。
そういった“文脈”があると、ただのモノが“意味を持った選択肢”に変わる。

ストーリーはマーケティングでも営業でも「鉄板」

ウダちゃん:
あ、それ聞いたことあります!「これ、ストーリーが素敵だから買っちゃった」って言ってる人、私の友達にもいます!
でもそういうのって、マーケティング的にもアリなんですか?

上中:
うん、むしろ今の時代の差別化って、そういう「共感される背景づくり」が鍵。
特に若い世代ほど、“それを選ぶ意味”を大事にしてる。

ストーリーの力って、実は営業トークの世界でも昔から使われてるんだよ。
「類推話法」っていって、ある事例を語ることで自然に納得してもらう手法。
つまりストーリーは営業の鉄板なんだ。

伝える手段としての「映像」

ウダちゃん:
でもそのストーリーって、どうやって伝えるんですか?
商品にちょっと説明が書いてあっても、正直あんまり読まれなかったりしますよね。

上中:
「いい話」があっても、それが伝わらなければ意味がない。
どの“伝え方”を選ぶかが大事で、映像はその中でも特にストーリー性と相性が良い。
文章でも営業トークでも使えるけど、映像は温度感まで伝えられるのが大きい。

ブランドを「意味ある選択」にする力

上中:
たとえば、「ブルネロ・クチネリ」って知ってる?イタリアの超高級ブランド。

ウダちゃん:
あー、なんかすごく高い服のブランドですよね?

上中:
そう。ジャケット1着50万以上する。でも、それが売れるのは“品質”だけじゃない。
創業者の哲学、「人間の尊厳を守る経営」とか、地元ソロメオ村を再生しながら職人とともに作ってる、っていうストーリーに共感する人が多い。
つまり、“商品だけじゃなくて背景ごと買ってる”。

ウダちゃん:
それってもう、服というより“物語をまとう”って感じですね…!

上中:
まさに。しかもそれって中小企業でも同じことができる。
家業の歴史やこだわり、社員の声——そういう日常の中にあるドラマを丁寧に拾って、正直に伝える。
映像なら、それができる。

ストーリーの出発点は「USP」

ウダちゃん:
でも、じゃあストーリーって、どこから探せばいいんですか?

上中:
そこが大事なポイント。
まずやるべきは、自分たちのUSP(独自の強み)を見つめ直すこと。

  • なぜこのサービスを始めたのか
  • どんな人に、どんな価値を届けてきたのか

その中にストーリーの“種”がある。

ウダちゃん:
なるほど…。つまりストーリーって、作り話じゃなくて“自分たちの中にある本当のこと”なんですね。

上中:
……っていうか、作り話だったらそれ、もはや“設定”だからね(笑)
大事なのは、自分たちが信じていることを、正直に、誠実に語ること。

映像はその“語り”を、表情や声のトーンも含めて伝えられる。
だからこそ、今の時代に必要な“伝え方”のひとつなんだよ。

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