今回は、企業の採用活動において「どうすれば自社の魅力を求職者に伝えられるか」「どうしたら差別化できるか」、そしてその課題に対して映像がどう役立つのかをテーマに、スタッフのウダちゃんと上中が掘り下げていきます。
ウダちゃん:
上中さん、今日は企業の人材採用についてテーマにしたいんですけど、やっぱり学生って、まずは有名企業とか、業界で上位の企業に応募が集中しがちじゃないですか?
上中:
うん、それはすごく大きな課題だと思う。就活って、どうしても「知ってる会社から選ぶ」っていう傾向があるし、業界の中でも1位〜3位あたりの企業に人気が集中しやすいんだよね。逆に、実はいい仕事をしてるのに知られていない会社は、そもそも学生の選択肢にすら入らないことも多い。魅力が伝わっていないこと自体が、採用活動の大きな壁になってる。
ウダちゃん:
企業はどうやって魅力を発信しているんですか?
上中創:
多いのは、やっぱり採用サイトの充実だよね。理念や仕事内容、福利厚生、社員インタビュー…。あとは合同説明会とか、自社説明会でのプレゼン、SNSの運用なんかもある。ただ、形式が似てくるから、どうしても「他と何が違うのか」が伝わりにくい。だからこそ、“深掘り”と“見せ方”がすごく重要になる。
ウダちゃん:
たしかに…。どの会社も同じように「働きやすい」「社風が良い」って言ってるように見えちゃうこともありますね。じゃあ、本当にその企業ならではの魅力って、どうやったら伝えられるんですか?
上中創:
僕が大事だと思うのは、「その会社じゃないと語れないストーリー」をちゃんと見せること。たとえば、若手社員が任されたプロジェクトとか、現場でのちょっとした工夫、先輩との関係性…。そういう日常にこそ“企業の個性”って詰まってると思う。
ウダちゃん:
プロジェクトに密着したりすれば、かなり深掘りできますよね。
上中創:
そうそう。職場の空気感や会議の雰囲気、社員の表情や声のトーン——そういった細かい部分って、言葉だけじゃ伝わらない。でも映像ならそれを“感じさせる”ことができる。とくに感情が動く瞬間があると、それが印象として残るから、魅力としても伝わりやすいんだよね。
ウダちゃん:
でも、営業とか開発みたいな“動きのある仕事”なら映像でも伝えやすいと思うんですけど、たとえばバックオフィスとか一般職みたいなルーティンワークって、どうやって魅力を出せばいいんでしょう?
上中創:
うん、それもよくある質問。でもね、ルーティン業務って“変化がない”んじゃなくて、“積み重ねの美学”があると思うんだ。たとえば、1日の流れを丁寧に追うだけでも、その人がどれだけのことを任されていて、どんな気遣いや工夫をしているかが見えてくる。そして周りの人が「この人いないと困る」って言ってる声を映すだけで、仕事の価値がぐっと伝わる。
ウダちゃん:
ちょっとぶっちゃけた話ですけど、「とりあえず安定した仕事に就いて、あとはプライベートを充実させたい」っていう就活生も多いと思うんですよ。そういう人たちに、どうやって響くような採用コンテンツを作ればいいんでしょう?
上中創:
今は「仕事も大事だけど、自分の時間も大事にしたい」っていう価値観が当たり前になってきてる。だから企業としても、その価値観に寄り添って発信することは全然悪いことじゃないと思う。たとえば、ワークライフバランスが取りやすい職場の様子、残業が少なくて、自分の時間がちゃんと取れてる社員の1日、フレックス制度やリモートワーク活用のリアルなケース。こういうのを映像で見せると、「ここなら自分も安心して働けそう」って思ってもらいやすい。
ウダちゃん:
ふと思ったんですけど、社員の人って、自分の会社の理念とか歴史って、どこまで理解してるんでしょう?
上中創:
むしろ、そこにこそ“企業の独自性”があると思うよ。会社の成り立ち、理念、創業エピソードって、どこかでちゃんと語っておかないと、「結局どの会社も似てるよね」で終わっちゃう。それに、理念って今の社員にも再認識してもらえるチャンスでもある。採用用の動画をきっかけに、「あ、うちの会社ってそういう想いでやってたんだ」って社内の共通認識が育つこともあるんだよね。
ウダちゃん:
上中さんっていつも「だから何なの?って聞かれる前提で話そう」って言ってますよね。それって採用動画でも同じなんですか?
上中創:
動画にしてもインタビューにしても、「事実や実績」を並べるだけじゃなくて、必ず「うちで働くと、こういう未来がある」「だから安心できる」っていう“意味”の部分までつなげて伝えること。それがないと、情報が“他人事”で終わっちゃう。伝えたつもりになっても、響いてなかったら・・意味がないよ。
ウダちゃん:
ちなみに、採用系の動画ってナレーションって入れるべきなんでしょうか?
上中創:
僕は入れた方がいいと思う。とくに採用系の動画って、説明したい内容が複雑だったり、補足が必要なことが多い。映像だけだと伝わりきらない部分を、ナレーションでやさしく導いてあげる。それだけで動画の“負荷”がぐっと下がるし、視聴者も受け取りやすくなる。
ウダちゃん:
なるほど~。まだ動画を使ったことがない企業の方や、「本当に役に立つの?」って思ってる方にも一度試してほしいですね!しかも他社のやってることをなぞるんじゃなくて差別化できるアプローチで。
上中創:
難しく考えずに出来ることからやってみてはどうかなと思うよ。たとえば、社員インタビュー1本でもいいし、先輩社員の1日を追っただけでもいい。今はスマホでも撮れるし、社内の雰囲気を“そのまま”伝えるだけでも、やらないよりも絶対に効果はある。動画って“企業の内側を映す鏡”みたいなものだから、逆にうそはつけない。でも、正直な会社ほど、映像にしたときに魅力がちゃんと出てくるものだと感じるよ。