今回は、企業のD&I(多様性とインクルージョン)の取り組みについて、上中とウダちゃんが語り合います。
なぜその価値が注目されているのか、そしてその「本気度」が伝わるために必要なこととは。映像の力も交えて深掘りします。
目次
- 「共感してるかどうか」で結果は決まる
- 無関心の根っこには「知らなさ」がある
- そもそも「多様性」ってなに?
- 誠実さが「語り」に深みを与える
- 見せたいのは「好き」じゃなく「知る」ことの大切さ
- 信頼される映像とは「等身大+あたたかさ」
- まとめ:本気の伝え方には“あたたかさ”がいる
「共感してるかどうか」で結果は決まる
ウダちゃん:最近いろんな企業が「健康経営」とか「D&Iやってます」って発信してますよね。
実際に具体的な取り組みをしてるんでしょうか?
上中:うん、そうだね~。
成果が出てる企業とそうでない企業の違いは、ひとことで言うと「本気で共感してるかどうか」。
それに加えて、リソースを割ける体制があるかどうか。これは切実な問題。
無関心の根っこには「知らなさ」がある
ウダちゃん:社内でピンと来てない人もいるんでしょうか?「D&Iってうちに関係あるの?」みたいな反応とか。
上中:それって「知らない」ってことが「無関心」や「無理解」につながってるんだと思う。
でも、例えば特集動画やドキュメンタリーで事例を知ると、突然光が差すような気づきってあるでしょ?
ウダちゃん:それは間違いなくあると思います。
そもそも「多様性」ってなに?
ウダちゃん:そういえば、D&Iって言葉は聞くけど…「多様性」ってそもそもどういう意味なんですか?
上中:いい質問だね。
多様性って簡単に言うと、「いろんな違いを認め合うこと」。
性別、年齢、国籍、障がいの有無、宗教、性的指向、ライフスタイル、価値観……
そのすべてが「ちがっててOK」っていう前提で社会や組織をつくろうっていう考え方だよ。
誠実さが「語り」に深みを与える
ウダちゃん:じゃあ、その“気づきを届ける映像”を作るときに大事なポイントって何ですか?
上中:一番大事なのは「誠実さ」。出演してくれる人に対する配慮は絶対に外せない。
その人の表情、言葉の重み、それがそのまま視聴者に伝わるから。
背景には「伝えたいこと」と「伝えてもらうこと」の間にある信頼関係がある。
たとえばある社員が、育児と仕事の両立について話してくれるなら、その人の“覚悟”に応える編集と構成が必要。
「カッコよく見せよう」「感動的に仕上げよう」ではなく、「その人の言葉をまっすぐ届けるにはどうするか」を第一に考えるべき。
誤解を恐れずに言えば、これは「TVではできないアプローチ」だと思う。
テレビはどうしても尺や演出の都合で“盛る”必要が出てくる。でも企業が社内外に伝える映像には、もっと素朴であっていい。
盛らず、飾らず、誠実に向き合った語りが、見る人の心に響くんだ。
見せたいのは「好き」じゃなく「知る」ことの大切さ
上中:たとえば、あるテーマに共感できないこともあるかもしれない。
でも、それでも「知ること」はできるし、知ることで誰かを傷つけなくなることもある。
D&Iって「みんな仲良くしよう」じゃなくて、「違いがある前提で、どう共存するか」って話。
映像は、その“違い”を可視化し、触れる機会をつくる力を持ってる。
「自分には関係ない」と思ってたことが、誰かの言葉や表情に触れた瞬間に変わることがある。
それを映像で設計する。それが“知る”ことの入り口になるんだ。
信頼される映像とは「等身大+あたたかさ」
ウダちゃん:でも、D&Iとか健康経営って、ちょっと“カッコよく見せたい”って気持ちもあると思うんですよね。
上中:うん、でも本当に伝わるのは「等身大の姿」だと思う。
「かっこいい映像」より、「ちゃんと向き合ってるな」って伝わる映像のほうが信頼される。
きれいに整った言葉より、ちょっと言いよどんだ本音。
完璧な構成より、ちょっとした間や表情の揺れ。
そこにこそ、人は「リアル」を感じて、信頼を寄せる。
「みんな違くてそれでいい」って、誰かが言ってたよね(笑)
白けて見ていたあの人の立場に、自分が明日なるかもしれない。
だからこそ、思考も姿勢も、やわらかく。そうすれば、みんなに優しい社会になると僕は思ってる。
まとめ:本気の伝え方には“あたたかさ”がいる
健康経営もD&Iも、「うちもやってます」と言うのは簡単です。
でも、それが本当に伝わるには、「共感」「誠実さ」「語り口の工夫」が必要。
映像は、理念と現場の間にあるギャップを埋める“翻訳者”。
本気で向き合ってる企業の姿勢を、正直に、あたたかく、見せていくための手段として、
今あらためてその価値が高まっていると感じます。