「映画のこと」カテゴリーアーカイブ

福島の桜

バスツアー好きの友人から「明日の参加者の一人が発熱で行けなくなりそうなの。ピンチヒッターで三春の桜を見に行かないか」という電話が来ました。三春?福島の三春だろうか。さしたる予定も無かった私は即快諾。

翌朝バスの中で渡されたパンフレットには「大河ドラマ館、桜の鶴ヶ城と三春の滝桜を見るバスツアー」とあります。片道4時間をかけて福島に到着すると、さっそくNHK八重の桜のドラマ館を見学しました。ドラマで使用されたセットの一部や衣装などが役柄の説明とともに展示してあります。もちろん綾瀬はるかちゃんや綾野剛くんは待っているはずも無く、おばさまがたは多少がっかりした様子です。しかしこのドラマ館見学はこの福島を舞台にした大河ドラマに合わせて、復興支援プロジェクトの一環なのです。運営している八重の桜プロジェクト協議会には福島の沢山の団体が参加しています。誘導の人も会津若松の町の人々です。入場料が団体で一人350円ですから、寄付と考えれば良いと思うのですが、ツアーガイドさんはその辺の説明をしないので通常のバスツアーと思っている参加者には内容と金額にギャップを感じてしまうようでした。それでも、大河ドラマというものが地元経済に少なからぬ恩恵を与える事を実感しました。

 

tsurugajo_castleそこから数分も歩くと鶴ヶ城です。満開に咲き乱れる桜と近年江戸時代と同じ赤瓦に修築されたばかりの美しいお城が見えてきました。会津の戦では幕軍の猛攻に1ヶ月も持ちこたえ、ついに開城にいたったという会津武士の魂そのもののようなお城だったのに、結局は明治7年に取り壊されてしまいました。このお城は第二次世界大戦の後再築されました。石垣は当時のまま残っておりましたが、お城は取り壊し前に撮られた写真をもとにコンクリートで作られています。お城を取り囲むお堀には、シートを敷いて花見を楽しむ会津の町の人々がたくさん繰り出していました。その中には、痛手を受けた後も必死に商売を立て直そうとする人や原発の中で必死の働きをしている人たちだって、家族と万感の思いでさくらを見上げているかもしれないと思うと泣けてくるような光景です。

三春町の滝桜は樹齢千年と言われています。震災の時も大きな被害も無く今年も見事に咲いていました。三春の滝桜のどかな里山にこつ然と漂うように咲いていました。

yubeshisweets_fukushima帰宅後にいただいた、福島の銘菓かんのやのゆべしとお茶

「映画術 ヒッチコック X トリュフォー」

bookヒッチコック監督とトリュフォー監督の対談をおさめた「映画術」という本を手に入れました。B5程の大きな本です。どこから読み始めても面白く、もう一度ヒッチコックの映画を見たくなってしまいます。映画の中のワンシーンを切り取った写真もたくさんあるので、ヒッチコックファンのみならず映画ファンにはたまらない本です。ヒッチコックのユーモラスなサインが背表紙を飾っています。

ウエナカの朝のミーティングでは、ちょっとした遊びをします。メモ用紙にお題をそれぞれ書いて、じゃんけんで勝った順にお題が書いてあるメモをクジ引きします。そして当たったお題について即座にプレゼンテーションを始めるのがルールです。ストップウオッチ片手に、一分間スピ-チ。金冠日食から松井のメジャー昇格までお題は何でも自由です。知識も増えるし(気?がします)プレゼンの度胸もつきます。実はこれはヒッチコック監督が夢中になった遊びでした。一年も経つと、お題のメモがこんなにたまっていました。チリも積もれば山となり~notes